こんにちは、ムギです。
今回は飲食店に携わる者として、微力ながら今後の飲食店のあり方を考えていきたいと思います。
最近TwitterやBlogを見てたら「飲食店に勤めてもノースキルだ」という記事がいくつかありました。心に突き刺さる内容でしたが、思い当たることも多かったです。
飲食店で働くと何をするか。当然キッチンに入れば調理業務に携わります。中にはパスタを作っている者、ステーキを焼いている者、寿司を握っている者、天ぷらを揚げている者・・・
ホールや仲居をやっていれば、オーダー取り、配膳、ドリンク提供、掃除、レジ業務、お客さまへのその他サービス等・・
人それぞれですが、これだけの業務を社員に限らず、主婦のパート、シニアのスタッフ、高校生のアルバイトは行っています。これだけのことをやっているのに本当にノースキルなのでしょうか?
一般的にスキルと思うものは医療や工業・農業・営業・ITなどの専門職スキルではないでしょうか。また、大型免許やフォークリフト・玉掛け・クレーン免許なども思い浮かぶところです。
しかし、例えば転職サイトなどであると有利になるものというとまた変わってきます。ここに一例を紹介します。
- Office経験(Excel、Word、PowerPoint、Access)
- 語学力、海外経験
- 通信ネットワーク技術
- プログラミング言語
- 分析機器(研究用、環境用、医療用、プロセス・現場用)
- 専門ツール(ソースコード管理、ERP、グラフィック、WEB、画像処理、音声、自動化ツール、情報管理ツールなど)
これらを見てどう思いますか?プログラマーや分析機器など超専門的なものから、ExcelやWordのようなどちらかといえば一般的なものまであります。
こういったスキルは企業からの需要の高いものです。だからこそ、このスキルを持った人は普通よりも高い給料で採用されることが多いです。選ぶ側からしても選択肢が増えます。
では、飲食店ではどうでしょう?
残念ながら、給料が高く選択肢も多いとは言えないでしょう。特に飲食店を専門に働いてきた人はどんなに高い調理技術を持っていても飲食関係でしか働けない傾向があります。さらに言えば、各店でやり方があり、そこでしか通用しないことも多々あります。
他の業界に転職しようとしても、ほとんどの場合ゼロから学ぶことになります。しかも飲食店は朝が早いうえに夜遅くまでやったり、土日が忙しいです。特にWワークや学校に通いながら仕事している人は他のスキルの勉強時間を取りづらいです。
正社員になろうとした時、外食チェーンを展開しているような企業が求めている人は店長・副店長、マネージャー経験のある人です。こういった方が他所でも通用するのは、事務仕事や原価管理、衛生管理、人材育成や販促、マネジメントなどができるからです。お客様に対する高度なサービスや店の料理をマスターしていることではありません。
どんなに長年勤めているアルバイト、パートさんでもやらないことこそが企業は求めているのです。そしてそれと同じ理由で飲食店の修行期間が長いことが分かります。
こんな状況に拍車をかけるように、企業はどんどん人件費削減のため、タッチパネルや券売機、セルフレジを導入したり、一人でも作れるような出来合いのものを発注したりしています。高い接客スキルや調理技術そのものが求められなくなっています。
飲食店バイトは高校生から主婦まで誰もが入りやすい反面、本当に意欲のある人が成長しづらいことも事実です。料理学校に通い、調理師免許を取得してもスキルとしてはゼロに近いのです。
こういった状況の中でUber Eatsなどの新しいサービスが出来ても飲食店としてあり続けるには厳しく、縮小していく一方です。飲食に携わるものはどうすればいいのでしょうか?どう成長していけばいいのでしょうか?
現在すでに飲食店を営んでいる方向けには様々な方面の人が言及しています。先程いったUber Eatsもその一つです。これは人や設備に余裕がある店の選択肢です。
金銭的に余裕がある・既に軌道に乗っている場合、副業、別店舗を展開する方もいます。僕の知っている方でもレストランと同時に、服飾、雑貨、宝石も販売している方がいます。また、ドレッシングやお茶などの手軽にお持ち帰りできる物販だけでなく、ブックカフェのように本の販売もしているところもあります。さらにはインスタグラムやYouTubeを開いている方もいます。
こう見ていくと割りとできることは多くあります。飲食店は売上に波が出来やすいので、もう一つぐらい安定した収入源があった方が万が一に備えられます。無理に枠を広げようとするのではなく、まずは自分の手持ちのスキルや経験、場所を生かすことから始めるのが良さそうです。
次にこれから調理師として、呑み屋やカフェも含む飲食店に携わりたい、生業にしたいと考えている方向けの提案です。
まずは何が現場でしか身に付かない技術か、知識かを把握することです。そして、そのためには最低限どのポジションにいないとだめかを知ることです。要は、それ以外の知識や技術はネットや本で調べられ、実際に食材を買ってきて練習もできます。専門的な食材もネットで買える時代です。
間違っても料理のレパートリーを増やす目的で店に修行する必要はありません。むしろ、現場でしかできないこと、直接指導を受けながら数をこなさないとできないことを身につけるために仕事します。例えばこれらのことです。
- 専門器具の使い方
- 魚をおろす
- 肉をおろす、焼く
- スポンジケーキを焼く
- パンを焼く
これらは基本、核になるところです。実は数をこなすことを目的とするなら、高級店よりもチェーン店のような規模の大きいところの方が学びやすいです。特に店内調理を謳っているところがいいでしょう。そういったところはマニュアルが出来上がっているので教え方も上手です。研修や社内コンクールなどを行っていることも多いです。ホールサービスやドリンク提供もマニュアル化していますので、そういったものを読むだけでも勉強になります。
そして可能なら現場にいるうちに事務作業は覚えたいものです。チラシの作り方やらPOPの作り方、ラミネートの仕方、テプラの使い方、レジカウントの仕方です。棚卸しの仕方や発注も教えられたらなおいいです。お客様だけでなく、業者への電話対応などができると、他の企業でも事務作業ができます。
飲食店では事務作業は雑用扱いになりがちですが、他企業ではきちんとした仕事です。責任のある、店の要となる仕事です。さらには販促に携われば発信力やセンスも問われます。こういったことこそ、若年層や女性の方が得意だったりします。
だからこそ、自分はキッチンだからとか、バイトだからとか言ってこういった仕事を侮らないで欲しいのです。
“この店のこの料理”を作るのは実際に独立してからでも充分間に合います。試行錯誤しながら、どんどん”自分の料理”にしていけばいいのです(もちろん本の料理をそのままパクるのはいけません)。
ちなみにフランスでも独学で料理を学び、ミシュランで星を取った料理人もいます。国内では渡仏したことなくてもフランス料理店を開いている人もいます。
職人の修行はこうあるべきという時代は終わっています。ある意味でやる気さえあれば料理人になれます。さらに言えば料理人になったなら自分の店を持ちたいという夢も必ずしもゴールではありません。
ケータリングや出張料理人なら自宅で料理を作ってあとは自分で運んだり、運んでもらったりするだけです。営業許可証や食品衛生管理者などクリアしないといけない手続きはありますが、今後もう少し営業しやすくなっていくでしょう。
このように、これからの飲食業界を考えていくヒントは様々なところにあります。料理人向けの雑誌にはトレンドの料理や新店が紹介されています。テクノロジー、健康、外国人向けがこれからのキーワードになっています。
現在店を持っている人は店をどう存続させるか、これからの人は新しい飲食店のスタイルを考えていきましょう。

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