こんにちは、ムギです。
今回は「人とのコミュニケーションを阻む”見えない壁”」をテーマにお話しします。
「話せば分かる」と人は言うけれど、どんなに説明しても理解できない人はいます。それは、その人の知能が低いとか経験が浅いとかではなく、人との間を隔てる”見えない壁”があるのです。
その”見えない壁”を説明したのが、養老孟司先生であり、その著書『バカの壁』に書かれています。
その”見えない壁”は男性と女性の間にもあります。本著の中には「出産の現場」を学生に見せた中で男女で理解度や感想が違うことを挙げています。男性の「分かった」と女性の「分かった」では違います。
また、その壁は時として<共同体>と<個人>でも現れます。所謂”空気を読めない”人として集団内から浮き上がり、秩序を重んじる集団ではそういった方は排除されてしまいます。
この”見えない壁”はいたるところに存在します。自分は壁の内側にいるのか、外側にいるのかすら分かりません。
その壁に恐れるあまり、自ら閉じこもってしまう人もいます。逆に壁があることを知らずに、「何で分かってくれないんだ!」と独り憤る人もいます。
この”見えない壁”に潰されないために、まずはその”見えない壁”があるんだということを理解する必要があります。分かり合えない人がいることを認めましょう。
その上でその方とトラブルにならないためにどうするかを考えます。
職場の中にいるなら、もし付き合うメリットがないのであればできる限り離れるのが無難です。もし、その人が自らの言動でトラブルを起こすような人なら会社が対処してくれるはずです。
しかし、その方がその職場にとって必要であり、どうしても上手く付き合わないといけないのであれば、その人が持つ知識や技術に近づけるように自分が努力するのがいいでしょう。その過程でもしかしたらその人の気持ちや考えが分かるようになり、その人からも認めてもらえるかもしれません。それでも結局理解し合えないにしても、あなたの方が人当たりがよく会社のために努力していることが周りに伝われば、会社はその人よりもあなたを選ぶようになるでしょう。
海外の人との付き合いであれば、言語だけでなく教養も必要になります。最低限その方の宗教のことやその国の歴史は調べてみましょう。
一つの信条を持つ。多様性を受け入れる。個性を伸ばす。
そのどれも大事でありながら、却ってそれにより人を隔てているように感じる昨今。人と付き合う中で単純に二極化する思考からはずれましょう。
「人は悪いことをしながら、良いことをする」
池波正太郎先生はその著書『剣客商売』『鬼平犯科帳』『仕掛人・藤枝梅安』などを通してこのような考えを述べています。人を単純に白黒で分けることはできないというのは、現代において一番大切な考え方だと私は思います。
人の心が読めたらどんなにいいか、いや、人の心が読めないからこそ幸せなのか
世界中で求められているのはすごい交渉術や心理学でもなく、人を理解しようとする”知性”なのではないでしょうか。
参考文献
