こんにちは、ムギです。
今回は「地方を生かす取り組み」をテーマにお話しします。
フランスには”テロワール(Terroir)”という言葉があります。
テロワールはその土地固有の気候、土壌、自然などを意味する言葉です。主にワインの世界で使われ、地理的な地勢の特徴やそれによってワイン造りにおよぼす影響を表すために使用されました。
そしてそこから広がり、料理の世界において数世紀にわたる歴史と伝統の産物を表す概念となり、フランスの地方料理として根付いています。
さらには自分自身の”ルーツ”としてもこのテロワールの考え方は生きています。だからこそ、代々受け継いできたものを大切にしようと考え、その土地の職人、農家、料理人などによって守られてきました。
フランス料理が世界三大料理として先鋭的で進化し続けてもなお”確かな深み”を感じられるのはテロワールを基本としているからです。
こういった概念は何もフランスだけでなく、どこの国でもあります。
日本では「地産地消」「郷土料理」「特産品」などの言葉があります。こういったものをアピールし、地域活性化に取り組んでいます。
しかし、あくまでそれらは政治やビジネスの範疇です。地元への愛着を持って行動する人は少ないのではないでしょうか?
「忘れがたき ふるさと」
自分が産まれた土地、育った土地への愛着。どんなに月日が経ち、当時と町が変わっても、そうそう”思い”は薄くなるものではありません。
自分のルーツを誇りに思えるか?そして自分自身がそのルーツの誇りになれるか?その2つの問いこそが本当の地域貢献です。
そういった考えができる人は他人のルーツも尊重することができます。そして相手を尊重できる職場は顧客や地域のニーズを察することができます。ただ自分の会社の儲けのみを考えるだけでは決して考え付きません。
地域貢献の行いが積み重なれば「地元から応援される企業」になることができます。特に飲食店のような小規模で不安定な企業は地元民の理解は不可欠です。無くては困る店がどんな時代になっても生き残るのです。
SDGsという言葉もだんだん知られるようになりましたが、これも地球のため、世界のため、自分以外の誰かのための国際的な17の目標を提起しています。そして各国、各企業で自分達にできることを取り組めるよう、行動指針も示しています。
大手企業だけでなく、飲食店などの小規模店舗でもできることはあります。SDGsを理解し、実際に取り組んでみましょう。
ちなみにSDGsの考えを最初に提唱したのはヨーロッパです。テロワールの考え方と無関係ではないでしょう。
話が少し大きくなりましたが、これからはこういった社会的な役割を企業に求められているのではないでしょうか?そして、まず大きな取り組みへの第一歩は地域貢献なのです。
地元の行事に協力する。地元の食材、料理、工芸、そして文化に理解を示し、大切にする。地域のボランティアに参加する。
「忙しくてそんなことまでかまっていられない」
果たして本当にそうでしょうか?
1分1秒、1円も使えないほど、周りのことを考えられないほど忙しいのでしょうか?
できることで構いません。無理をしなくてもいいのです。一人でやろうなんて考えないでください。その店の従業員すべてに関係しているのですから、協力はしてもらえるはずです。
自分の置かれた場所に感謝し、周囲に何を与えられるか?
それが”テロワール”に生きることなのです。
