飲食店は”褒めて”伸びるのか?

こんにちは、ムギです。

今回は「飲食店のES向上」をテーマにお話しします。

どの業界にも厳しさはありますが、特に料理人の世界は一般の人から見ても厳しいようです。ブラック企業が指摘される中、労働環境の改善が思うように進まないのも飲食業界です。

そのせいか、お客様からの視点で見ても親方が厳しそうなところ、店長が昔ながらの職人気質の店の方が安心感があるようです。お客様は裏の状況がどうあれ、表向きが悪くなければ関係ありません。(それでも女性が寿司を握っていると文句をいう客も未だにいるのですから驚きです)

しかし、時代は変わっています。多くの飲食店が今までのイメージを変えようと努力しています。

その中でのキーワードとなるものが、CSとESです。CS(Customer Satisfaction)は顧客満足度のこと、そしてES(Employee Satisfaction)は従業員満足度のことです。

企業として顧客満足度を上げるのは当然ですが、従業員満足度というとピンとこないところも多いかもしれません。大企業の中には高い給料で福利厚生を手厚くしているところもあります。そして、この従業員満足度には従業員が”やりがい”を持てるかということも関わってきます。

「それって”和気あいあい”だとか”生きがい”だとかを大事にしろってこと?綺麗事じゃん。」

そう思う方もいると思います。実際、職員同士が仲が良いというのはデメリットもあります。しかし、企業が現在ES向上に取り組んでいるのは企業としてのメリットの方が大きいからです。

このES(従業員満足度)を上げることの利点としてまずは退職者、離職者の低下があげられるでしょう。

辞めたきゃ辞めればいいじゃん、というのが現在の労働基準法です。しかし、現状を見ると良い人材ほどもっと良い条件の企業に転職することが多いです。そうなると、一からまた新しい人を雇ってその人がいた状態まで持っていくのは大変です。それが何度も続けば常に不完全な状態でいるわけですから、企業として成長面・利益面を見てもマイナスになるのは明確です。

ES向上のもう一つの利点は、それが最終的にCSの向上、さらには利益の向上につながるからです。これは統計的に証明されているそうです。

「やらされている」のと「自らやる」のではパワーや生産性が変わります。また、従業員としては上司・企業を信頼していなければ思うように動きません。全員が同じ方向を向いたとき、初めて企業としての大きな結果が出せるのです。

そういったES向上のために各企業には労働組合がいます。ここから福利厚生のさらなる充実を上げる取り組みをしています。

では、ES向上は企業や組合に任せておけばいいのでしょうか?大企業だけができることなのでしょうか?

先程言ったように、ES向上には福利厚生だけでなく”やりがい”も大きく関わってきます。そのやりがいを生み出すのは、やはり現場の上司の役目です。

では何をしたら良いかと言えば、普段からコミュニケーションをとることです。何も雑談をしろと言うのではなく、しっかりとした挨拶、従業員の話を聞く姿勢、依怙贔屓しないなど当たり前なところです。以前記事にあげた『モラル・ハラスメント』の予防にも繋がります。

そして現在企業が上司になる者に対して勧めているのがポジティブコミュニケーションです。前向きな言葉を使い、普段から従業員を「褒める」ことです。

逆に言えば、ネガティブな言葉を普段から発言し、従業員を怒ったりしないことです。忙しくなって言葉遣いが荒くなったり、売上が良くないと嘆いたり人のせいにしたりすることです。

このようにいうと勘違いされる方も多いですが、怒らないというのは「不必要に怒らない」ということです。やはり言うべき時、ケジメをつける時もあるでしょう。自分自身、そして周りの従業員の感情をコントロールし、ベストを尽くせるのが一流の人間ではないでしょうか?そこがただ仲が良い職場、和気あいあい、楽観的とは違うところです。

とはいえ、従業員側からしたら上司に褒められるのは嬉しいことです。モチベーションアップにもつながります。大半の人は褒めて伸びるタイプなのです。

人を褒めようとすると、その人のことをよく見なければなりません。人は短所を探す方が簡単です。ただ、普段は短所と思っていたことも時として長所ということもあります。目に付きやすい人と付きにくい人もいると思います。だからこそ、分け隔てなく見るのです。時には周りの人から聞くのもいいでしょう。

そして、その長所を探すことをサービスにも生かして欲しいのです。言うなれば、お客様を褒めようとしてください。今日来てくれたお客様の良いところを探して好きになってください。

男だったらやはり可愛い女性・美人に対してちょっとサービスしてあげようとしますね?女性だってイケメンに対しては自然と笑顔になりますよね?身内や友達が来たら何かしらサービスしてあげたいと思いますよね?

自分が好きな人、尊敬する人に対しては自然と良いサービスをし、良い料理を出そうとします。その感じを他の見知らぬお客様に対して出来たなら、それこそが「おもてなし」になるのではないでしょうか?

特に高校生や学生に対して細かい所作や言葉遣いを指摘するよりもこういったところから教えてあげる方が分かりやすいです。細かいことはその後から少しずつ教えてあげましょう。

もちろんこれは学生だけでなく長年居てくれている主婦のパートさんやシニアスタッフに関しても同じです。注意すべきは褒め方を間違えると上から目線のように感じられてしまいます。こういった方達には感謝と労いの言葉をかけましょう。

同じ内容でも言い方一つでプラスにもマイナスにもなります。それが従業員、お客様に対してどういう影響を及ぼすのかを考えないといけません。仕事の成果も普段使っている”言葉”に左右されていると分かると、蔑ろにはできませんよね。

とはいえ、ずっと厳しく接していたところが急に褒めるようになっても何だか抵抗がありますね。

それならまずは、「いつもありがとう」「お疲れ様」をきちんと伝えるところから始めてみてはいかがでしょうか。


関連記事「働きやすさ改革」

投稿者: ムギ

介護施設の事務員をやってる30代男です。商業高校卒業後、調理師専門学校入学、調理師としてホテルのフランス料理レストランに勤務。その後、地元のレストラン、漬け物工場、回転寿司屋、ステーキ屋と働き現在の職に転職しました。現在は介護福祉士の資格取得のため勉強中です。

飲食店は”褒めて”伸びるのか?」への1件のフィードバック

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください