こんにちは、ムギです。
今回は「クレーム対応はリスク管理」をテーマにお話しします。飲食店に限らない問題ではありますが、特に飲食店にスポットを当てて考えていきたいと思います。
参考にしましたのは、援川 聡さん著の『クレーム対応「完全撃退」マニュアル』です。本格的に対策をしたい方はぜひ。ここでは概要を大まかにお話しします。
飲食店を営む上でやはりクレームは避けたいもの。異物混入や提供遅れ、商品ミス、スタッフの対応、レジのミスなど・・・。これらはあきらかにこちらのミスなので、ここできちんと対応できなければ信用を失います。
これらのクレームは正当な要求です。著者が言うところのホワイトゾーンです。そして、世間を騒がせているクレーマーにはさらに上の段階があります。
ブラックゾーンと謂われるのはあきらかに金品を騙しとろうとしている場合です。プロクレーマーと謂われる反社会的勢力から悪質な常習犯クレーマーなど、あきらかに犯罪の領域にあるものです。
そして現在急増しているのが、このホワイトゾーンとブラックゾーンの中間にいる「グレーゾーン」です。これらは先程の反社会的勢力ではなく、普段お店に来ている一般市民が主体です。
だからこそ見極めが難しく、このグレーゾーンにつかまった店は長々と苦しめられます。事例をいくつかあげましょう。
- ストレスの発散のために、ふとしたことをきっかけに怒りにまかせて大声を上げたり、文句を並べ立てたりする。
- 過剰な要求を執拗に繰り返す。あわよくば金品をせしめようとしたり、土下座など理不尽な要求を繰り返す
- 善良な市民を装い、犯罪一歩手前の手口を使って金品を搾取したり、特別優遇を求めたりする
さらにこれらの主体は「シルバーモンスター」と謂われる高齢者や、ただ論破しようとする団塊の世代です。接客態度だけでなく、店内の陳列や安全対策についてやたらと言いたがる人がそうです。
これらの人は、自分の欲求を「正義感」からだと正当化して強く、そして長々と発言します。「お宅のため」「本当はこんなことしたくないんだ」「子供に何かあったらどうする」などの言葉を使ってきます。
ここで著者が言うのは、正当な欲求を伝えているホワイトゾーンに対する対策と一見正当に見えて理不尽な要求をしてくるグレーゾーンとブラックゾーンに対する対策が同じではいけません。
ホワイトゾーンでは迅速な謝罪・決断が必要ですが、グレーゾーンでは一度謝罪したら相手の思うがままになります。逃れることができなくなります。
捲し立てるように文句を述べたり、怒鳴り声をあげるのはこちら側をパニックにさせ正当な判断を出来なくさせる目的もあります。そして、自分の要求に強引に持っていこうとしているのです。
だからこそこういったグレーゾーンのクレーマーには決断を急がず、ひたすら話を聞くことが対策となります。目安は5分だそうです。そしてそれ以上かかるような顧客は完全にグレーゾーンですので、自分一人で解決しようとせず、二人以上で対応します。
なぜ5分かと言えば、大方の問題はこの5分で解決可能だからです。というのは、こちら側にミスがあってそれに対し逆上したお客様はとにかく話を聞いてあげれば少し冷静になってきます。そうなると、ただこちらが謝罪するという解決ができます。グレーゾーンのクレーマーは全員が全員最初から悪意を持っているわけではないのです。
とはいえクレーム対応にあたったスタッフは大変です。そう言った対応を最初にさせられるのは主婦のパートさんや大学生、高校生です。もちろん自分に非があるならきちんと謝罪しなければなりませんが、大方料理のことや提供遅れなど自分の担当外のことがほとんどです。そういったクレームをすべて聞いているのです。
もちろんミスをなくすのが先決。提供遅れがないよう人を揃えたり、システムを簡略化したり、準備をする。それでもミスは起こってしまうことがあります。クレーマーはそこを突きます。
常日頃からクレームが起きた時の対処をスタッフ全員で共有するところから始めましょう。クレーム対応はリスク管理です。
リスクとは、疲弊したスタッフが辞めてしまうこと。スタッフがクレーム対応に付きっきりになって他のスタッフ・お客様にも迷惑をかけてしまうこと。店の金品にマイナスを出してしまうことなど。
あまりきちんと教えているところは少ないと思いますが、リスク管理と考えればその必要性は明白です。店として、企業としてスタッフ全員で対策していきましょう。

「”お客様”と”クレーマー”の線引き」に2件のコメントがあります