働きやすさ改革

こんにちは、ムギです。

今回は「モラル・ハラスメントを無くそう」をテーマにお話しします。

ブラック企業や過労自殺が問題になり、パワハラ・セクハラの防止や労働体制の見直しを迫られました。国も働き方改革とし残業時間の制限や有給休暇を義務化しました。これにより、様々な企業が大きく変わったのではないでしょうか(あまり変わってないところもありますが・・・)。

しかし、どうも根本的な解決にはなっていないようです。”マタハラ”、”カスハラ”、”スメハラ”など、また新しいハラスメントの言葉ができていることからも窺えます。そして、その根本的な問題を表しているのが「モラル・ハラスメント」です。

「モラル・ハラスメント」は『心理的ハラスメント』と訳されますが、要は”いじめ”です。他国ではモッビングやブリイングと呼ばれています。これらの言葉が表す通り、日本だけの問題ではありません。

モラル・ハラスメントに対して逸早く問題視したのはフランスです。2002年に「フランス法」の中に挿入され、以後様々な凡例からどんどん発展していきました。2007年に労働における暴力とハラスメントに関する基本労使協定に署名され、これによりヨーロッパ中にこの考え方が広まりました。

フランスの労働法にはこのように書かれています。

「いかなる労働者も、その権利や尊厳を侵害し、その肉体的あるいは精神的健康を害し、もしくはその職業生活に影響を及ぼす恐れのある労働条件の劣化を目的とするあるいはその効果を有するモラル・ハラスメントの繰り返される行為の被害を受けてはならない」

この文からも分かる通り、モラル・ハラスメントの定義は多岐にわたります。パワハラのような無茶苦茶な労働条件を強制する、人格攻撃、うわさ話を広められる、孤立化させようと無視する、辞めさせようと周りがいじめてくるなど。これにより被害者は苦しみ、バーンアウト(燃え尽き症候群)や躁鬱、最悪の場合自殺にまで追い込まれることもあります。

なぜモラル・ハラスメントはなくならないのでしょう?学生時代もいじめられ、社会に出ても肉体的にも精神的にも追い詰められ、家庭にも居場所がない。将来の希望も見えない。そんな生き地獄にいる人達を救うことはできないのでしょうか?

モラル・ハラスメントは被害者と加害者という二者だけの問題ではありません。主犯に同調する者、関わらないように無関心を続ける第三者、何もできないくせに中途半端にグイグイと関わろうとする偽善者、何も分からないくせに綺麗事と正論のみを振り撒く聖人ぶった者。これほど多くのナイフが被害者に向けられるのです。

「”好き”の反対は”嫌い “ではありません。”無関心です」

これはマザー・テレサの言葉です。問題解決のためには、一人一人がモラル・ハラスメントがあることを知り、知らないふり・見てみぬふりをして人を傷つけているのを自覚することから始めるべきです。

その上で、もし今あなたがモラル・ハラスメント(学校ならいじめ)の被害に遭っているならそこから離れましょう。

多くの人が、ただ自分の努力が足りないからだ、自分が不器用だからだ、上手く人と話せないからだと思って問題を先延ばしにします。しかし、環境の与える影響を甘くみてはいけません。逆にいえば、環境が合ったなら一気に自分の才能・魅力が上がることもあります。

労働基準法では1ヶ月前に辞める意志を伝えれば退職することができます。多くの人が知っているはずなのになぜか実行できない。

ある程度責任ある立場になってからの退職なら、後がまをしっかり育成してからの方が気持ちよく退職できます。やはり、後腐れないようにしたい。しかし、そこをずるずると引き延ばすと辞め時を逃します。

最終手段として「退職代行」というサービスがあります。お金はかかりますが、退職後の手続きを引き受けてくれます。もちろん使わずに辞めるのが一番です。ちなみに労働基準監督署に相談したい時は証拠が必要になるため、モラル・ハラスメントの場合は思うような対応をしてくれない可能性が高いです。

さて、今度は企業側のことです。これからはブラック企業では存続が難しくなります。いい人材ほど働きやすい海外に移住したり、起業してしまい、ただ昔のやり方を続けているところは自然と衰退します。

「働き方改革だと言われて就業時間や福利厚生を大きく変えたのに、これ以上何をしろっていうんだよ!」

そう思う企業もいると思いますが、だからこそこれからは『働きやすさ改革』が必要です。

企業としてできることは、労働条件を見直し、話し合いの場を設けることです。また、モラル・ハラスメントがあった時にカウンセラーに相談できるようパンフレットやカードなどを置いておくと良いでしょう。

また、従業員同士でのルールも必要です。会社にはそれぞれルールがあると思いますが、それは会社から従業員に対してです。従業員同士のルールまで明文化しているところは少ないのではないでしょうか。どうしてもおざなりになりがちですが、従業員同士のトラブルを減らすには必要です。

僕のいる職場でも、次のことを守ってくださいと従業員に伝えました。

  • 従業員同士でも丁寧な言葉遣いで話す
  • 注意するときは否定語から入らない
  • お願いや何かを教えるときは「○○さん、~してください(お願いします)」と伝える
  • 仕事中は私語は慎む

こんなことかと思われるでしょうが、案外できない人が多いのではないでしょうか。忙しくなると言葉遣いも荒くなりやすく、暇になったら余計な会話が増えてそれがトラブルの元になります。そんな時でも丁寧な言葉遣いをする職場はそういったいじめが起きにくいです。もちろん陰口を言わない、相手のことを考えて行動するなど、他にも考えられますね。できることから始めましょう。

全員にとって良いことというのはありません。この人の意見を聞いたらあの人の意見を否定することになるということもあります。しかし、最終的に全員に納得してもらうためには、普段からコミュニケーションをとり、信頼されることが必要です。上の人は下の人を見ますが、下の人もよく上の人を見ます。だからこそ、一番先に気をつけるべきは管理職や社員をはじめとする上の人達です。

「思いやりのある働きやすい職場」

これを作るには上から下まで、全従業員の共通理解がなければなし得ません。企業としての成果をだすため、これからの日本社会を造るため、そして、もう悲しい人を生み出さないためにも、『働きやすさ改革』は必要なのです。


参考文献

Amazon「モラル・ハラスメントー職場におけるみえない暴力」マリー=フランス・イルゴイエンヌ著、大和田敢太訳

投稿者: ムギ

介護施設の事務員をやってる30代男です。商業高校卒業後、調理師専門学校入学、調理師としてホテルのフランス料理レストランに勤務。その後、地元のレストラン、漬け物工場、回転寿司屋、ステーキ屋と働き現在の職に転職しました。現在は介護福祉士の資格取得のため勉強中です。

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